我が家には3人の子供がいます。
今、長男が不登校気味です。基本的に学校に行きたくありません。「疲れるから」だそうです。親もはじめは「学校を休むなんてとんでもない!!」と叱りつけていましたが、それが間違っていたと思っています。
友達関係に不安を持っていた母
もともとボーっとしている子で、人から声をかけられても気づかない。問いかけに応えられずうまくコミュニケーションが取れない。と親から見ると友達関係は大丈夫なんだろうかと常に心配な子でした。
そんな我が子にも小4までは仲良しの子がいて、たまに遊びに行ったりもしていたし、友達もピンポンを押してくれたりがありました。しかし年度末になると仲良しの子が転校。春休み中はまた一人ぼっちになってしまうのかなと、(母が)不安で仕方がありませんでした。
一番初めの不登校。はじめは小5の頃のいじめだった
学年が上がり、5年生。1学期は通常どおり登校していました。
夏休みが明け2週間くらいたったころのある日、
「学校に行きたくない」
と訴えてきました。
母はすかさず「なんで?」と聞きましたが、長男は「・・・・」と何も答えません。
友達関係を心配していた母は、「いじめがあるんじゃないか。。」という事に不安を感じましたが、学校を簡単に休んでしまう子になってしまったら大変だ、そう思い「何か理由があるんだったらわかるけど、そうじゃないんだったら休むことはできない」と厳しく言い、半分無理やり行かせました。
朝、仕事に遅れてしまう焦りや遅刻させてはいけない思いなどもあり、結構強く言ってしまっていました。
次の日・・・
やっぱり行きたくないともごもごしています。
また仕事に遅れてしまう焦りが出てきて、怒りモードで「行きなさい!!」と叱りつけるように言っていました。それでもこの日は頑なに登校拒否をしています。
いったん冷静になり、じっくり話を聞いてみることにしました。すると、
「後ろの子が授業中叩いてきて勉強に集中できないんだ。叩くのは先生が黒板を描いているとき」
と話してくれました。
その時は、ちゃんと話を聞いてあげなかった申し訳なさでいっぱいでした。
その後は、学校の先生と連携し学校生活はもちろん、泊りイベントなども問題なく過ごすことができました。
6年生の先生もとても頭のいい素晴らしい先生で、配慮が素晴らしく、友達関係も良好。ゲーム仲間も増えて、不登校なく一年楽しく過ごすことができました。
中学生になってまた不登校
中学に入学し、始めは順調に登校。
新しい中学生活に「新しい友達を作るぞ!」と希望をもって、楽しそうに通っていました。
部活も苦手な運動部に入部。「どうしてその部活にしたの?」と聞くと「友達が入ったから友達と一緒に運動したくて」と、友達関係も順調でした。
土日や夏休みの部活も頑張って通っていたし、今考えると本人なりにめちゃくちゃ頑張っていたんだと思います。
夏休みが明け2日過ぎたころ、ベッドからなかなか起きてきません。
「早く起きなさい!!遅刻するよ!!」
どんなに声をかけても起きてきません。
「どうするの?!!このままだと遅刻しちゃうよ!!」
「早く起きなさい!!」
言い続けました。気づくと長男が泣いています。
ハッとした私は、本人に事情を聞きました。
「どうしたの?学校行かないの?」
すると長男は、
「コロナになる夢を見た(涙)怖い」
すぐにワクチン接種の予約を取得
このころはちょうど中学生以上のコロナワクチン接種が始まったころで、なかなか予約も取れない状態。長男を安心させるために私は必死でした。ネットで検索をしまくり、キャンセル待ちができる病院を検索。やっとのことで見つけ、キャンセル待ちを申し込み、運よく4日後の接種の予約ををすることができました。
2回接種が終わるまでは、学校に行くことができませんでした。なので3週間学校はお休み。GIGA端末で授業を受けるという日々を過ごしていました。
2回の接種を終え、これで安心できたかなと思っていました。でもそういうわけにはいかず。。2,3日登校した後「行きたくない・・・」と始まりました。
今まで、こんなに長い間子供が学校にいけない経験がなかったこともあり、登校しない不安、授業に遅れる不安を私も夫も受け止めることができませんでした。「学校に行けていないわが子」を恥ずかしくも思いました。
何とか学校に行かせようと、先生に相談したり臨床心理士の方に相談したり、多方面に相談をしました。
友達関係がうまくいっていないのか、いじめられているのではないか、先生とうまくいっていないんじゃないか、ADHD傾向があるから学校生活が辛いんじゃないか・・・ いろいろ想像し不安にもなりました。
「行きたくない」に理由はなかった
学校に行けないなら何かしら理由があるはずだ。とひたすら追求する日々。結局自分たちが納得するための理由付けをしたかったのだと思います。
ある日の朝、毎日のルーチンとなっている心理カウンセラーの「野口嘉則先生」のVoicyを聞いていました。テーマは ”「我慢に代わる選択肢」としてこれがオススメ”。そこで先生は逃げる力の話をされていました。
※ご興味のある方、こちら(Voicy)から聞いてみてくださいね
https://voicy.jp/channel/2178/246495
長男のことでどうしていいのかわからなかった私は、長男の不登校について不安をコメントに残しました。
翌日もいつものように野口先生のVoiciyを聞いていると、昨日の放送で寄せられたコメントにいくつか答えます!と言ってくれたので「もしやコメントもらえるかも!」とドキドキしながら聞いていました。
結果は私のコメントへの返答は無し。
ですが、違う方のコメントに対するお話が自分のコメントへの返答にもなっているようなそんなお話でした。
不登校の子のほとんどは明確な理由がないんです。言葉では説明できないけどとにかく嫌なんだというケースが多いんですよ
「そっか。。理由がなくてもいいんだ・・・」と涙が溢れました。
親が想像する以上に学校に無理やり行かされることが絶望的な状況だという事を、この放送を聞いて気づきました。
そこからもう無理に学校に行かせるのはやめよう と心に決めました
「学校に行かせなければ」という呪縛から解放
この放送を聞いて「学校とは行かなければならない所」という意識が少し解放されました。
しかし自分が学生の頃は「学校とは行かなければならない所」と思っていて、その価値観は根強いものです。完全に許容できるようにはなっていないのですが、極力長男の意思を尊重できるように心がけています。
「学校にいけないことが恥ずかしい」と考えていた自分が恥ずかしかったです。
みんなと同じように行動できない長男のことを悲しんでいた自分が悲しいと思いました。
不登校についていろいろと調べているうちに「親の過保護や過干渉」も原因となりうるという事がわかり、これからも今までの親子のかかわりを見直し続けなければいけないと思っています。
現在の長男
長男と話すうちに「学校に行ったほうがいいと思っている」という事がわかりました。
学校の先生も「遅刻してもいいから、来れるなら来てみよう。教室に来れないならカウンセラーの先生の部屋への登校でもいいと思う」と理解を示してくれます。
今の私は、学校に行きたいけど行けない長男を理解しようと日々学び続けています。
行けるにこしたことはなし、本人も行ったほうがいいとは思ってるみたいなので、ひっそりと応援は続けていきたいと思います。
行けるなら行こう!無理なら行かなくてよし!
これが今の我が家の合言葉の一つになっています (笑)